『COVID-19とアフリカの観光産業』

2021.3.11

【E-gates Africa News Vol.62】
~世界のニュースをアフリカの視点から~
『COVID-19とアフリカの観光産業』

今回は、COVID-19とアフリカの観光産業に関する3本の記事を紹介する。

COVID-19の感染拡大により国際的な移動がストップしたことから、世界各国の観光産業が大打撃を受けている。

観光産業はアフリカの多くの国々で主要産業となっているが、同産業によるGDPが1,200億ドルも減少する可能性が指摘されている。この減少分は、2019年のGDPの71%に相当する。
(https://wttc.org/Research/Economic-Impact/Recovery-Scenarios)

また、今回のパンデミックによる観光産業の低迷は、アフリカ諸国における経済成長や雇用の問題ばかりでなく、野生動物の命までも危険に晒しているのだ。(ニュース②)

アフリカの経済成長の鍵を握る観光産業が確実に回復するための対応策、およびWithコロナの状況下でも変化に適応し、危機を乗り越えていくための対応策を講じることが求められているのではないだろうか。

以下、COVID-19とアフリカの観光産業に関連する記事3本

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ニュース①
「COVID-19で脅かされるアフリカの観光産業」
アフリカ大陸のGDPの7%は観光産業によるものであるが、COVID-19の影響により、各国は最大の収入源の一つを失っている。パンデミックの影響でホテル等の予約数が7割も減少し、アフリカ全体のGDPに530億ドルから1,200億ドルの打撃を与える可能性も指摘されている。アフリカにおける観光産業の中心であるケニアでは、すでに7億5,000万ドルの観光収入を失っているとされ、損失の大きさが見てとれる。

https://www.borgenmagazine.com/african-tourism-industry/
From BORGEN Magazine

ニュース②
「南アフリカ コロナ禍で深刻化する密猟」
コロナ禍の南アフリカで野生動物の密猟が増加している。密猟者たちは、ロックダウンで観光客が急減し、人目が少なくなった状況につけ込んでいるのだ。また、象牙目的の他にも、野生動物を食料にするための密猟が増加している。COVID-19の影響で失業し収入を絶たれた地元住民が、飢えをしのぐために動物を捕獲しているのだ。さらに、観光収入の減少により野生動物保護活動の費用が逼迫していることも密猟増加の一因となっている。

https://www.nhk.or.jp/kokusaihoudou/archive/2020/06/0604.html
From 国際報道2021 (2020/06/04)

ニュース③
「エチオピア航空が貨物に注力し、5月は単月で黒字」
COVID-19の影響で航空業界が苦境に立たされる中、エチオピア航空は政府の財政支援を求めることなく、アフリカ内外への航空貨物輸送に注力して危機を乗り切った。世界食糧機関(WFO)や世界保健機関(WHO)といった国際機関は、アフリカ各国への医療支援物資の配送にエチオピア航空を活用している。また、欧州での経済活動の再開に伴い、バラ等の花卉についてもエチオピアから輸送されている。

https://www.jetro.go.jp/biznews/2020/06/977e4f4f5b13cb3b.html
From JETRO (2020/06/09)

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