『アフリカにおける汚職問題』

2021.3.4

【E-gates Africa News Vol.60】
~世界のニュースをアフリカの視点から~
『アフリカにおける汚職問題』

今回は、アフリカにおける汚職問題に関する3本の記事を紹介する。

トランスペアレンシー・インターナショナルが発表している腐敗認識指数は、世界各国の政治家や役人による汚職の度合いを数値化した指標であるが、アフリカの多くの国々は低水準で推移している。
(https://www.transparency.org/en/cpi/2020/index/nzl)

2020年の最新結果では、アフリカ各国でCOVID-19関連の汚職の横行が目立ったことを受け、多くの国でスコアが下がる結果となった。

しかし、これまでは腐敗が野放しにされていたアフリカだが、中間層の出現やSNSの普及等により汚職撲滅に向けて声を上げる人々が増え、徐々に変化の兆しが現れている。(ニュース③)

汚職が企業の投資レベルを低下させ、ひいては経済成長率を低めることは明白であり、外国企業の投資を誘致したいと考えるアフリカ各国の政権にとっても、政治家や役人の汚職は深刻な問題だ。

アフリカ諸国は、汚職を減らして持続的な経済成長を達成できるのか―。 “コロナ汚職疑惑”に対する市民の声や社会の動きに目を向け、今後の動向に注目していきたい。

以下、アフリカにおける汚職問題に関連する記事3本

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ニュース①
「2019年の腐敗認識指数:サブサハラアフリカ諸国」
サブサハラアフリカ地域は、世界的にみても腐敗認識指数の平均が最も低い地域であるが、同地域で最高水準のセーシェルと最低水準のソマリアとの間には60ポイント近い開きがあり、汚職レベルは国によってかなり異なることが見てとれる。他にも、数年間で腐敗認識指数が著しく低下している国、最低水準を記録し続けている国の事例等がまとめられている。

https://www.transparency.org/en/news/cpi-2019-sub-saharan-africa
From TRANSPARENCY INTERNATIONAL (2020/01/23)

ニュース②
「南アフリカにおけるコロナウイルス:COVID-19関連資金の悪用」
国の監査役を務めるMakwetu氏が、国内総生産の10%に相当する5,000億ランドの支出を追跡調査した。この資金は、脆弱な世帯や中小企業、農民を支援するための助成金、および個人用防護服の購入資金として確保されていたが、こうした資金を悪用した詐欺や汚職が横行していることが判明した。個人用防護服は、国庫が推奨した価格の5倍の値段で購入されていたという。

https://www.bbc.com/news/world-africa-54000930
From BBC News (2020/09/02)

ニュース③
「「コロナ汚職を許すな」 市民の突き上げ 腐敗が野放しだったアフリカに変化の兆し」
アフリカの複数の国々において、COVID-19感染対策に関連した公金着服や贈収賄の疑いが浮上している。しかしながら、こうした”コロナ汚職疑惑”を巡る事態の推移は、これまでとは異なる様相を呈している。それは、中間層の出現やSNSの普及等により、真相究明を要求する市民の声が高まり、各国政府が捜査や関係者の処分といった何らかの対応策を講じている点である。

https://globe.asahi.com/article/13749654
From The Asahi Shimbun GLOBE+ (2020/09/24)

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