『いま「エジプトのAI」がアツい!』

2019.12.19

【E-gates Africa News Vol.10】
〜世界のニュースをアフリカの視点から〜
『いま「エジプトのAI」がアツい!』

エジプトではここ最近、AIへの注目が高まってきている。
そのAI業界の中でも、特にAmazon EchoやLineの自動返答のような「チャットボット」(ただし翻訳機能付き)の活躍が今後期待できそうだ。

エジプト人の公用語であるアラビア語は2016年に世界で約3億人に使用されており、2050年には5億人ほどに使用されると予測されている。(*1)

筆者が2019年12月初めにエジプトを訪れた際には、多くの日本人が英語を十分に話せないのと同様に、アラビア語しか話すことができないエジプト人が多くいるように感じた。時間をかけた訓練を受けなければ読むことも発音することも難しいアラビア語の言語障壁は非常に高く、使用人口及び言語習得レベルの高さの両面から、市場規模及びニーズは十分なのではないだろうか。

また、エジプト政府は2030年にはGDPの7.7%をAI関連で占めるという目標のために、エジプト初のAI学部の設置やAIセンターの設立(予定)を行い、エジプトのAIブームに拍車をかけている。

今後どんなAIを利用したサービスが展開されるのかを期待して注目していきたい。
(*1…Kai L. Chan(2016)「Power Language Index」参照)

以下エジプト・AI関連記事3本
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ニュース①
EGYPT INDEPENDENT (2019/8/3)
「エジプト企業のAvidbeamは世界で最も成長している20のAI企業の一つであるとCIO reviewは述べた」
https://egyptindependent.com/egypts-avidbeam-one-of-the-wo…/ 

動画やテキストデータに焦点を当て、「ビックデータ」の展望を豊かにすること、をビジョンに掲げるエジプトのスタートアップ「Avidbeam」が世界トップ20の成長企業に選出された。同社は元インテルの社員やエンジニアによって主に構成されており、様々なテクノロジー産業からの強固なバックグラウンドを持ち、有望なエジプト市場で急成長を遂げている。
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ニュース②
CIO (2019/9/10)
「エジプト政府はAIエンジニア育成に照準を定めている」
https://www.cio.com/…/egypt-sets-its-sights-on-artificial-i… 

エジプトでは多方面からAIへの視線が集まっている。政府はAI学部の設置等から2030年にはGDPの7.7%をAI関連で占めようとしている。AI系のスタートアップにも10万ドル単位の投資がされるようになってきた。民間企業も自社事業の効率化や成長のためにAIの導入を決めている。
目標は野心的であるがAI戦略の礎を築いた、今後の動向が楽しみだ。
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ニュース③
menabytes (2019/6/29)
「エジプトのWideBotは、アラビア語のチャットボット構築プラットフォームのために数10万ドル規模のシリーズAの先行投資を調達した」
https://www.menabytes.com/wide-bot-pre-series-a/ 

カイロに本拠を置くアラビア語のチャットボット構築プラットフォーム企業であるWideBotは、シリーズAの数十万(USD)の先行投資を調達しました。最近アラビア語バージョンを開発し、このサービスでは一般の人でも10分もかからずにチャットボットを構築できる。
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