『COVID-19で進むオンライン化と増加するサイバー犯罪』

2020.12.7

【E-gates Africa News Vol.47】
〜世界のニュースをアフリカの視点から〜

『COVID-19で進むオンライン化と増加するサイバー犯罪』

COVID-19の対策として、アフリカ各国でロックダウンが行われ、外出が控えられた結果、従来問題となっていた放火や性的虐待などの犯罪が減少した。
世界で最も犯罪率の高い国の一つである南アフリカでは、ロックダウンの期間でレイプの件数が40%も減少した。(ニュース①)
従来の犯罪が減少する一方で、インターネットを介した犯罪や悪質なソフトウェアを利用したサイバー攻撃は2020年上半期、史上最高件数を記録した。

ナイジェリア、ケニア、南アフリカでは1億2千万件ものサイバー攻撃が確認され、組織犯罪グループの手口もオンライン化したことが分かった。(ニュース②)

サイバー犯罪への迅速な対応が求められるアフリカ大陸だが、2014年にアフリカ連合(AU)が採択したサイバーセキュリティと個人データ保護に関する条約には2020年1月時点で、AU加盟国55カ国中、わずか14カ国しか署名しておらず、対策への意識が薄いことは非常に大きな問題になっている。(ニュース③)

COVID-19の拡大と急進するIT化により、犯罪の手段が変わってきている今、アフリカ大陸全体として対策への意識が薄いことは非常に大きな問題になっているのではないだろうか。

以下、犯罪減少に関する記事、サイバー攻撃関連記事

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ニュース①
『南アフリカにおけるロックダウンと犯罪率の大幅な減少』
2020年4月から6月までの3ヶ月間、ロックダウンの影響で外出が減り、放火や性的暴行などの犯罪は最大40%減少した。犯罪が減少したもう一つの要因として、アルコールとタバコの販売が禁止されたことも挙げられる。しかし、酒やタバコを販売していた中小企業の経営難や酒屋への強盗件数の増加といった新たな問題も発生している。
https://www.bbc.com/news/world-africa-53787846#:~:text=South%20Africa%20has%20among%20the,of%20its%20reliable%20testing%20rates.
FROM BBC NEWS (2020/08/14)

ニュース②
『2020年、ナイジェリア、ケニア、南アフリカで数百万件に及ぶサイバー攻撃』
Kaspersky  Security Solutionsのレポートによると、2020年8月の時点で、約2,800万件のサイバー攻撃と1億200万件の望ましくない可能性のあるプログラムが確認された。2020年上半期、ナイジェリアではサイバー攻撃が380万件、アプリケーション関連が1680万件確認され、従来の4倍に及ぶ件数となった。
https://nairametrics.com/2020/10/03/nigeria-south-africa-and-kenya-record-millions-of-cyber-attacks-in-2020/
From Nairametrics (2020/10/03)

ニュース③
『アフリカで大きな脅威となるサイバー犯罪と対策意識の欠如』
アフリカはインターネット普及率が世界で最も低い大陸であるが、犯罪グループはインターネットを活用し、児童の性的搾取や虐待を促進している。インターネット犯罪への対応として、2014年にアフリカ連合(AU)が採択したサイバーセキュリティと個人データ保護に関する条約には2020年1月時点で、AU加盟国55カ国中、わずか14カ国しか署名していない。
https://www.interpol.int/News-and-Events/News/2020/Online-crime-in-Africa-a-bigger-threat-than-ever-before-INTERPOL-report-warns
From Interpol (2020/08/14)

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