【最終回】インターンブログ ~人材育成について見えたこと~

2024.10.1

こんにちは!ゆーたです

4月からJongororoでインターンをさせていただいてから、早くも6か月が経ってしまいました。

 

ルワンダに来てから、日本にいたときよりも圧倒的に健康的な生活をしていたおかげか、一度も大きく体調を崩すことなく、皆勤賞でインターンを終えることが出来そうです。

この調子で日本でも健康な生活を送れたらいいんですけどね、、、

 

後半3か月の仕事の方はというと、

自分が仕事になれてきた、みんなが自分のことを前よりも信頼してくれるようになった、そして5,6月が色々ありすぎて、トラブル慣れした。

以上の理由で比較的安定して仕事ができていたかと思います。

 

しかし、後半3か月過ごしている中で、僕は「人材育成」のところで課題を見つけました。

そのため最後のブログは、アフリカという土地での人材育成の難しさについてお話させていただこうと思います。

 

Jongoroの雇用状況

現在この会社では、ルワンダ人のスタッフを14人雇っています。中には5年以上勤続している子もいて、若い子は20歳、最年長は29歳のスタッフがいます。

 

彼らのほとんどは、ルワンダで良い仕事に就けるほど秀でた能力があるわけでもないけれど、英語を話すことはでき、パソコンの使い方は少しは知っている程度の人材です。

ルワンダの大学進学率は8.89%*というデータがあります。つまり、高校を卒業した後、90%以上の人が就職先を探しているということになります。うちの会社ではこのようなボリューム層の中から、高校を卒業した18歳~20歳で、最低限の英語とPCの能力を持った人材をコアターゲットとしています。

 

こういった人材に対する雇用の創出は、Jongororoの存在意義の一つでもあります。

 

そして最近は、将来的にもっと大量のオーダーを引き受ける体制を整えるために、新人を募集して、トレーニングを行い、人員拡大に努めていたのですが、これがなかなか思うようにはいってくれませんでした。

 


 *参考ウェブサイト  GLOBAL NOTE  https://www.globalnote.jp/post-2742.html?cat_no=124 

 

人材育成における課題

上記で述べたように、我々の会社では、8月から3人の新人を招いて、トレーニングをしてました。

 

基本的に新人は、今働いているスタッフの中の友達から、働きたいという子を連れてきて、トレーニングとテストを行い、採用か否かを決めています。

 

日本で自分が志願してこのようなトレーニングを受けるのであれば、その会社に入るために一生懸命努力するという人がほとんどだと思います。

ましてや日本よりも仕事を得る機会が圧倒的に少ない中で、そのようなチャンスがあればもってのほかだと自分はそう思っていました。

 

しかし、実際始まってみると、自分の予想とは違いました。新人の子たちは、基本的にまじめで、伝えたことは聞いて努力をしようとしてくれます。

しかし、伝えたこと以外は基本的に受け身で、誰かに何かを言われるまでボーっとしていることもしばしばありました。また、遅刻や欠勤も何回かあり、事前に指導していても発生していました。

綾子さんによると、今までトレーニングをしてきて、およそ半分の新人はトレーニングの途中でやめてしまうそうです。そのトレーニングに給料を払っても払わなくても結果は同じだったそうです。

 

雇用の機会が少ないのが問題といわれているアフリカにおいて、そのように多くの人が雇用の機会を手放してしまうことは、自分にとって驚きでした。

そしてなぜ自分の仕事を得るためなのに積極的になれないんだろうかと疑問に思いました。

原因 

この原因がどこにあるのかを探すために、僕は新人の子たちと、教える側の子たち(以下チェッカーと呼ぶ)に別々のタイミングで声をかけて、話をしました。

 

そこからわかったのは、新人の子たちがしつこく質問をすることを避けていたということです。

 

その理由は、チェッカーに質問をたくさんすることに対して気を使っている、または怖がっているからでした。

というのも、チェッカーという仕事はうちの会社で一番難しい仕事で、仕事量も多いです。そのため忙しく、新人が新しい練習を要求した時に忙しいから後でといわれたことがしばしばあったそうです。そのため、気を使ってしまったり、怒られるんじゃないかと積極的に自分から動けなくなってしまっていたようです。

 

これからわかるように、ルワンダ人は日本人に似た性質を持っているところがあります。そしてこのような考えをしてしまうのは自分自身ものすごく共感できます。しかし、共感できる一方でその遠慮している時間が無駄なことも知っています。

今回の場合だと、

練習がもらえない→練習ができない→無駄な時間が生まれる→練習の期間が長くなる

という負のループが生まれてしまっていました。

そして僕は、この会社において、言葉を選ばずに言うと最下層のこの新人たちが変われば全体が変わるのではないかと考えました。一番下のレベルが上がれば、周りも負けないように頑張り、競争をすることで全体のレベルの底上げが起こり、会社の作業の質が上がると考えました。

しかし、色々話をしていると、より効果的な別な方法があるのではないかという事が見えてきました。

 

職場におけるシステムより効果的なこと

僕は今回加入した新人3人と話をしていて、自分たちのトレーニングの時にどうしてほしかったかを聞きました。

すると、

「チェッカーに聞くときに、間に立ってくれる友達がいたら楽だった」

といった回答が返ってきました。

また、次回のトレーニングの時にどうしたら改善できるかを聞くと、

「チェッカーに新人の面倒を見てもらうか、それが無理なら自分が隣に座って面倒を見てあげる」

と答えました。

この回答から考えられることは、トレーニングのシステムも大事だけど、気楽に何かを尋ねられるような人がいること、つまり人間関係の方が大切なのではないかということです。

 

実際、今回のトレーニングを振り返ってみると、3人のうち、常に友達が隣にいて一緒に話しながらも面倒を見てもらっている子の成長が一番早かったです。教えている子はチェッカーではありませんでした。一方でほかの子たちは、チェッカーが誘った子たちだったのですが、忙しいチェッカーは面倒をしっかり見てあげられず、少し後れを取ってしまっていました。

このことから、今後のトレーニングでは、新人を誘った子に対して事前に、しっかり面倒を見てあげること、そしてチェッカーとの懸け橋になってあげることを伝えることがとても大事だとわかりました。

 

収穫と反省

今回収穫として得たこれらの情報は、社長の綾子さんが直接手に入れることは難しい情報です。

というのもこの情報は、綾子さんよりも近い距離でスタッフと接するインターンだからこそ得ることができるものだからです。

社長には言えないけどその部下の、信頼できる人には言えることがあると思います。まさにそのポジションがJongororoにおけるインターンのポジションで、組織においてとても大切なポジションです。

今回も、1人でいるタイミングを狙って話しかけたり、時間がありそうなところに声をかけて話す時間を作ったりして、じっくり話をして得ることが出来ました。

そして、社長と従業員の間に立つ人間にしか知りえない情報を手に入れること、つまり会社にとってのインサイダー情報を得るということは、会社の状態を知るうえで非常に大切で、効果的だということが身をもってわかり、自分はそういった話をするのが自分が思っていたよりも嫌いではないということがわかりました。

 

それと同時に、自分の反省点があります。それは、もっと早くこのインタビューをするべきだったということです。実はこういった、目的をもって話をしてみなさいということは、前から綾子さんから教えてもらっていたのですが、自分自身そういった話をすることに苦手意識があり、逃げていました。そしてこの帰国直前になってやっと挑戦し、想像以上の収穫が得られて、ここからもう少し何かしたいというタイミングでインターンが終わってしまいました。

皆さんお気づきでしょうか。大ブーメランが僕の頭にぶっ刺さっていることを。

 

新人に対して、

「積極的になぜ動けないんだろう、もっとやれよ」と思っていた自分ですが、

「お前もなんでもっと早く動かんかったんや」と、、、

マイケルジャクソン、そして綾子さんからの言葉をお借りすると、

 

Man in the mirror~世界を変えたいと思うならまずは鏡の中の自分から変わりなさい~

 

まさにこのことだなと気づかされました。

 

そしてここから学べることは、苦手意識は思い込んでいるだけであって、いざやってみたら思ってるよりもうまくいくことがあるということです。

何事もまずはやってみる。ましてや自分みたいに考えて手も思考も止まってしまうのであればなおさら。

 

これは情けないながらも、今後生きていくうえで大きな学びとなりました。

 

おわりに

最後になりますが、僕は6か月間Jongororoでインターンをできて、本当に満足しています。

正直、前までのインターンの先輩の話を聞いていると、僕の経験や成果はそんな輝かしいものではないのかもしれません。

 

しかし、マネジメントはおろか、パソコンもできない、コミュニケーションが特別得意というわけでもない、本当に普通の大学生がルワンダというアフリカの国に来て、価値観が全く違う自分よりも年上の現地スタッフと働くことには、たくさんの学びがありました。

そして、未熟な自分を見つめなおすとてもいい機会になりました。

 

自分には何が苦手で、逆に何が得意なのかということが、実際働いてみることで見えてきました。また、働くということ以外でも、スタッフを含め、ルワンダ人と関わることで自分ってどんな人間なのかという事を考えることが出来ました。

ちなみに体の強さは過去のインターンで一番の称号をいただきました(なんとかは風邪をひかないという言葉は知りません)

 

ここでの経験、学び、反省、全ては今後の僕の人生に大きく影響を与えてくれると確信しています。

そしてこの6か月は自分にとって一生忘れられないもので、かけがいのなものとなりました。

 

Jonogororoでのインターンは大変なことばかりですが、自分次第でいくらでも成長できる環境が整っています。気になった方は下記のメールアドレスまで英文のCVと志望動機とともにご連絡ください!

 

これにて僕のブログは終わりとなります。最後まで読んでいただきありがとうございました!

 

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