【最終回】TAIKIインターンブログ  総括「挑戦と学びの6ヶ月」

2023.12.4

みなさんこんにちは!

今回で第3弾となるTAIKIインターンブログですが、6ヶ月のインターンも残り数日となってしまい、早いものですが今回が最終回になります!(泣)

 

帰国したら真っ先に二郎系ラーメンを食べに行きたい今日この頃ですが、ルワンダの生活も恋しく複雑な心境です。

 

さてこれまで第一回「マネジメントとは?」、第二回「仕事におけるコミュニケーション能力とは?」とブログを公開しました。そこでマネージャーとは組織のOutputを最大化するために、意思決定を行い、目標の実現のためにも現場のスタッフとの「関係性」や「伝え方」を意識するべきだとお話しさせて頂きました。

最終回の今回は、ブログ第一回、第二回でマネジメントのコツを掴んだにもかかわらず、それでも更なる困難に直面した私の経験談をもとに、人のマネジメントに関する私の学びを総括したいと思います。

 

 

過去のブログを遡りたい方は是非リンクにアクセスしてみてください。

第1回「マネージャーの仕事とは?」

第2回「Jongororoにおけるコミュニケーション能力とは?」

 

 

 

 

Jongororoでの人のマネジメントの重要性

 

まず2023年6月~12月のJongororoでは新規案件の受注がいくつも品質上の問題で先送りになっていました。品質向上が目下の課題であった中で、品質がなかなか改善されない根本的な原因を探ってみたところ、固定給である彼らにとって新規案件への意識が「同じ給与なのに忙しくなる期間」という認識になっていることが分かりました。そのため、彼らのモチベーションを如何に向上させ、品質向上のための質の高い教育を行うかが鍵であり、故に私のインターンとしての後半の仕事は人のマネジメントが非常に大きな割合を占めていました。

 

また21歳の若造である私が、同じ年頃や私より年長者で、しかも勤務歴が私よりも長い現地人スタッフをマネジメントするわけですから、組織をまとめるのは何をするにも一筋縄では行きませんでした。

 

そのため必然的に人のマネジメントには特に悩まされ、その分だけ学びと成長がありました。ここからはそんな私が壁にぶち当たり、学んだ3つの学びを端的にみなさんに共有できればと思います。

 

学び1:部下は自分の鏡

 

「部下は自分の鏡」とはつまり、自分の状態がそのまま部下のコンディションを大きく左右するということです。例えば、私が新規案件の品質改善で余裕がなくなっていた時、いつもなら丁寧に教えている従業員の間違いを少し感情的に諭してしまうなど、私自身コンディションが悪い一週間がありました。綾子さんに「上司の余裕のなさは部下に伝染する」と言われ、ハッと気づきましたが、上司は大変な時だからこそ、部下のケアを怠ってはいけないと悟りました

思い返せば、綾子さんや、CO-CEOの石塚さんはその日初めてコミュニケーションを交わす際は、どんなに忙しい時でもいつも「体調の方はどう?」などと気遣いの言葉をかけてくださるなど、多忙な時ほど一旦落ち着かせてくださいました。そんな部下への気遣いを私も失敗を通して、学べました。

またマネージャーは達成目標に向かって、チームの目的意識を明確にして、マネジメントする必要がありますが、その達成目標に自分の中で十分な納得感を持ち、前進する気迫がなければ、部下が納得できるはずはなく、チームとしてもスピード感を失います。

 

だからこそ人のマネジメントをする上司の自分こそ、まず一番マネジメントするべき相手であると気づけました。

(最年長のスタッフ)

 

学び2: 「伝える」、「伝わる」のその先

 

第二回「仕事におけるコミュニケーション能力とは?」で仕事においては「伝える」ではなく「伝わる」を意識するべきだと言及しましたが、より部下の積極性を高め、自己成長に繋げるマネジメントには一歩踏み込んで「納得感を与える」ことが重要だと分かりました。

どういう違いかを「MTGで記録を残すべき」と従業員に教育したい例を、その3つに分けて説明します。

 

…「伝える」の場合…

「MTGで記録を取ることは常識だから今日から始めてね」

…「伝わる」の場合…

「MTGで品質上のミスの指摘があったけど、再発の防止や次の新人のためにも、記録は残しておきたいから、メモを今後は一緒に取ってみよう!重要な部分は録画してもいいかもね!」

…「納得感を与える」の場合…

「MTGで品質上のミスの指摘があったけど、再発防止や今後の新人のためにどうしたらいいと思う?」(Goal)

「今はメモを取っていないけど、どんな対策ができると思う?」(Reality/Resource)

「手書きメモ、データで入力、録音というアイデアを出してくれたけど、一番簡単な手書きメモから初めてみようか。重要な部分は録画するのもいいアイデアだね」(Options)

「それで納得感は自分の中である?」(Will)

 

このような感じで、部下に喋らせて、自分は基本的に傾聴する形で部下自身で納得し、決定させるプロセスが「伝わる」のその先に意識するべき点であるとわかりました。

ちなみに上記はGROWモデルというセオリーに基づいた質問方法を用いています。

 

 

GROWモデルとは

「G:Goal 目標の明確化」
「R:Reality/Resource 現実の把握/資源の発見」
「O:Options 選択肢の創造」
「W:Will 行動計画と目標達成の意志」

 

参考文献:ジョン・ホイットモア.(1995).『潜在能力をひきだすコーチングの技術』. 山下 圭(訳). 日本能率協会マネジメントセンター

 

 

(メモを自発的に取るようになったスタッフ)

特にJongororoインターン生はいつか帰国する身にあるため、この納得感を与えた上で仕事を振り、各人に役割を担ってもらうことは、彼らだけで回る体制を整える上で最重要事項でした。

 

 

学び3:「配慮」と「遠慮」

 

最後は私がインターンの中で一番苦労した点の上司としての「配慮」と「遠慮」の違いについての気づきです。

6ヶ月もルワンダで従業員と共にいると、仲良くもなり、スタッフ一人一人の家庭事情や暮らしの大変さも理解して、正直なところ彼らに甘くなってしまう節がありました。しかし第2回ブログで紹介した「目線は下げても、次元は下げない」というように、組織として成長するためには、会社として実現できる達成目標を、彼らが如何に「俺らだって最大限やっている」と思っていても、成長できる余地がある以上、それを完全に鵜呑みにしてもいけません。

だからこそ意思決定はトップダウン、そのフォローアップはボトムアップで行い、「遠慮」で目標を下げ、行動しないのではなく、マネージャーのできる最大限の「配慮」で意思決定を行い、成果を出さなくてはなりません

例えば、Jongororoでは従業員の遅刻が深刻な問題でした。納期が最短で2時間の仕事をする上で、30分、1時間の遅刻は下手したら納期遅延を発生させる原因になります。そのため私はGoogle form、excelを用いてタイムカードを作成し、1分でも遅刻したら減給する体制を導入しました。導入前の試行段階では減給は彼らの家庭事情も考えて、決めあぐねていましたが、やはり組織として成果を出すために必要であると考え、導入しました。そうしたところ、2ヶ月で全体での遅刻が6割減になりました。この成功事例から、組織には成果に直結するのであれば、必要なのは「遠慮」ではなく「配慮」であり、リーダーとして彼らとの間にも明確に線引きが必要になる場合があると学びました。

こういった経験から、周りに流されやすい自分の欠点はリーダーとしては大きな障害であり、自分が今後も乗り越えければならない課題であるとも分析できました。

 

 

 

終わりに

 

前述したように、Jongororoはほとんど同年代の、しかも勤務歴の長いスタッフに対して、言うなればぽっと出の若造がインターン生として現場マネージャーになるわけですから、やはり彼らの信頼を得ることは困難を極めました。

また24時間体制で営業がしているが故の全体での意思統一の難しさや、文化的価値観の違いから、日本のスタンダードが通じないこともあり、人のマネジメントでは特に様々な課題を抱えました。しかし、人のマネジメントは日本や世界のどこに行っても組織で行われていることであり、その根本的な重要性を肌感覚で常に学べるこの職場は、過酷ではありましたが、同時に学びの多い環境であったと思います。

人との対話はほんの一瞬に思えますが、そんな中にも意識するべきことが山ほどあり、関わり方、話し方、聞き方を少し変えるだけで凄まじい効果があることを肌で実感すると、人のマネジメントが如何に奥深いかが理解できると共に、社会で活躍しているマネージャーが如何に戦略的に部下とコミュニケーションをとっているかが想像できます。

 

人のマネジメントを経験する中で、正直なところ何度も心が折れそうになりました。時には従業員が聞く耳を持ってくれず、自暴自棄になりそうな時もありましたが、最後まで探究心楽しさを忘れずに精進した6ヶ月で、私には物事に妥協しない忍耐力が身についたと思います。

それと同時に自分自身何かを突き詰めることが楽しめる人間だと分かりました

 

6ヶ月という期間は長いようで短かったですが、この経験をバネにして、今後も物事に妥協せず、突き詰める楽しさを忘れない自分自身のキャリアを歩みたいと思います。

 

Jongororoでのインターンは裁量が大きく、大変なことも多かったですが、最後までやり切る強い気概があれば、大きな自信になると確信しております。是非、ブログを読んで興味を持って頂けた方は、下記のメールアドレスまで英文のCVと志望動機とともにご連絡ください!

2023年度12月から募集中です!

最後まで読んでいただきありがとうございました!

 

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